こんにちは、チャタローです。
自閉症があるなしに関係なく歯医者さんが苦手な人って多いですよね。
歯医者さんどころかそもそも病院が苦手という人も多いでしょう。
うちの自閉症の息子もまさしくその一人です。
彼は今でも病院が苦手ですが、小さい頃は聴診器をあてるだけでさえ大泣きして、大人が数人で押さえたくらいでした。そんな彼を見て、歯医者に連れて行くことに私は抵抗がありました。
聴診器でさえ無理なのに、あんなドリルやら、音のなる器具を見たらどうなってしまうやら…。
まあまだ乳歯だし、虫歯になったって抜けちゃうし、永久歯になってからでいいよね~なんて安易に考えていました。
息子初めての歯医者
そして徐々に歯が生え変わり始めたころ、虫歯とは別な問題が発生しました。
息子は元々アゴが小さめなせいか、乳歯の頃は四本あった下の前歯が、永久歯で三本しか生えず、忘れたころにその三本の後ろに残りの1本が生えてきたのです。つまり下の前歯が二列になっているような状態です。
最初はかなり驚いたのですが、最近の子供はあごが小さい子が多いそうで、結構ある事例らしいです。
そして小学2年生で初めて歯医者に行くことに。
少し遠いけれど、障がい者専門の歯医者さんがあるので、そこに通うことにしました。
初めて歯医者さんに来た息子は案外落ち着いていて、待合室の中を冒険したり、絵本を読んだりしていました。
しかし、いざ名前を呼ばれると態度が急変。
泣き叫び、抱きかかえられそうになると、うなぎのように逃げ、先生を蹴り飛ばすなど暴れまわりました。
暴れた時に口の中を切ってしまい血が出てしまいましたが、ネットで体を巻かれ、可哀相でしたが何とかレントゲンをとってもらいました。この日はここまで。
その後、歯科衛生士さんにこう叱られました。
ちょっと歯医者に来るのが遅かったですね。
障害のある子の場合は、もっと小さいうちから歯医者に連れて来て慣らさないと…
確かに…私もこの惨状を見て反省しました。
障がいのある子の矯正は無理に勧めない
不規則な歯並びについては、変に生えてしまった歯を抜いて矯正することもできます。
ただ障がいのある子の場合は、矯正器具をつけると歯磨きがうまくできず虫歯になるリスクが高まってしまうので、見た目的に気にならないならそのままでも問題はないと言われました。
息子自身は全く気にしていない様子だったし、矯正器具は息子は気になってしまうだろうなと思ったので、そのままにすることにしました。ただ歯は2列になっている分、歯磨きはしっかり見てあげないといけないので、未だに赤ちゃんの仕上げ磨きに使うような細くて小さい歯ブラシを使って、私が仕上げ磨きしています。
歯並びの他に、素人目には気づけなかったのですが、虫歯があったそうで治療することに。
まずは歯医者に慣れる事から、そして無理なく治療へ
2回目に行ったときにも、息子は少し暴れました。
ちょうど治療を終えたお子さんが大泣きで出てきたので、聴覚過敏にもひびいてさらに泣いていました。
今回は歯の治療に使う道具をひとつずつ丁寧に紹介。
「これは風が出る道具だよ」「これはお掃除機みたいな道具だね」など実演を交えながら教えてくれるので、いつのまにやら泣きやんで、見たことのない道具の数々に夢中のようでした。
2回目も治療はせず、器具の紹介と歯磨きだけしてもらっておしまい。
治療が始まったのは3回目からでしたが、その時には息子は泣かずに、名前を呼ばれたら自ら診察室に入っていけるまでになりました。
麻酔の後は唇をかみ過ぎないよう注意を
麻酔が必要な治療もしましたが、それも特に問題なく受けることが出来ました。
あんなに泣いて暴れていたのが嘘のようです。
ただ、あの頬や唇が麻痺する感覚は初めてでどうしたらいいかわからなかったようで、最初は口をポカンと開けたままよだれを垂れ流していました。度々唇をかまないように声かけはしたのですが、それでも執拗にかんでしまい、唇が腫れてしまいました。
その腫れた経験が堪えたのか、噛んではダメというのがわかったようで、その後の麻酔では噛まないようになってくれました。
局所麻酔がダメな人は全身麻酔という手段もあるようですが、麻酔専門の医師がいる病院で治療しなくてはいけなかったり、手間や費用がかかるため積極的には勧められないようです。
障がいのある子は一般の歯医者に行っても大丈夫?
今では虫歯の有無に関係なく、夏休み、春休みに定期健診に通うようにしています。
自分の痛いところを自分で上手に説明するのが難しい発達障がいの子には早期発見、早期治療が大事です。
息子はすっかり慣れきって、ネットで巻かれなくても余裕で治療してもらえるようになりました。
衛生士さんから、「これくらい慣れていれば、普通の歯医者さんに行ってもいいと思いますよ」と言っていただけるまでになりましたが、私的にはやはり、同じようなお子さんがたくさん通っているここの歯医者さんが落ち着くので、今も変わらず同じ歯医者さんに通っています。
もちろん障がいがあっても、一般の歯医者さんで治療してもらうことは可能です。
ただASDやADHDが強めの場合、本人が奇声をあげて周りを驚かせてしまったり、周りのお子さんの泣き声などに反応してパニックになったり、静止を振り切って激しく動き回って、治療中の方の邪魔をしてしまったり、病院に迷惑をかける可能性もあるので、事前に歯医者さんに障がいがあることを相談して、治療してもらえるか確認した方がいいと思います。
障がい者専門の歯医者さんの利点
障がい者専門の歯医者さんは、障がい者についてしっかり研修を受けていますので、特性を理解している先生たちが、お子さんのペースに合わせて無理なく治療してくれます。ちょっとパニックを起こされたりしても全然動じず、笑顔です。無理やりおさえつけるようなこともしません。
息子が通っている病院では、他の患者さんの治療中の音が聞こえないようにするための防音扉や、待合室では色んな本があり、子供が好きそうなDVDが絶えず流れています。万が一パニックを起こしても外に飛び出さないように、自動ドアは大人ではないと手が届かない位置に開けるボタンがついています。
そして何より、他の患者さんも同じく障がいを持っている方なので、周りの目を気にしなくていいというのも大きいです。一にお子さんに合う歯医者さん、二に同伴者の心的負担が少ない歯医者さんを基準に選ぶのがいいと思います。
障がい者専門の歯科はどうやって探すの?
障がいのある方向けの歯医者さんがどこにあるか調べるには、各都道府県の歯科医師会のホームページで調べることもできるし、都道府県によっては、お住いの自治体の市役所の福祉関係の窓口や保健所、障がい者と関わりのある施設などで専用のパンフレットを用意している場合もあります。
北海道の障がい者歯科協力医はこちらのリンクから見ることが出来ます。
https://doushi.net/hsski/
聴覚過敏のある場合は音対策アイテムを
聴覚過敏のある子に特に持って行ってほしいのが、イヤーマフか、ゲームやスマホなどにイヤホンをつけたものです。
待合室で耳に触る音が発生しても、落ち着いて待っていられます。治療の時には持ち込めませんが、あると安心です。治療中に音対策が必要な場合は、歯科の方に相談しましょう。イヤホンだけでも常にカバンに入れておけば、自分のスマホを貸して、動画など見てもらって落ち着かせることにも役立ちます。
抜けた歯を保存したい人へおススメのグッズ
お子さんの抜けた歯どうしてますか?
下の歯は屋根の上に、上の歯は縁の下に投げると良い歯がが生えてくるという、おまじないみたいなものもよく聞きますね。地域によって全く言い伝えは違います。もちろん気にせずゴミに捨てている方もいると思います。
我が家はアパートなので、勝手に歯を屋根や地面に投げるわけにもいかないので、私はこのように100均で買った薬入れケースを利用して、綿を敷いた上に歯をのせて、抜けた日を記録して記念にとっておいています。
ネットショップでは、抜けた歯を保管しておくためのグッズも色々売っているようです。
※下の商品リンクは楽天ショップ検索より作成されているので、Amazon、Yahoo!ではうまく表示されない場合があります。
まとめ
自閉症など発達障がいのあるお子さんは、歯医者には出来るだけ早いうちに行っておいて、慣らしておくのがいいと思います。
うちの場合小学2年生で初めて行きましたが、ある程度大きくなってからでは、パニックを起こした時に力が強くなっていて、大人でも抑えるのが大変でした。大きくなってから安心して治療を受けられるように、早いうちから準備してあげるのも愛かなと思いました。
障がい者歯科に協力的な歯科医院も徐々に増えてきていますので、行ける歯医者さんの選択肢がより増えてくれるといいですね。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました♪